2021 水無月

さて、六月。古い呼び名は「水無月」
水の多い季節なのに、何故?
それは、「無」は「〜の」という意味の助詞
なのだそうだ。

水の月。梅雨。紫陽花。
毎年この時期、気になる花は、
カシワバアジサイ。
七色に陽気なマドモアゼルたちを横目に、
純白のチュールのドレスを身にまとい、
あまりにゴージャスな花の重みを持て余し、
風に揺れている貴婦人達。
気高いのか、哀しいのかわからない魅力で、
道ゆく人に迫って来る。

花はみな物言いたげである。
雨が降れば、紫陽花の歌声が聞こえて来る。
その日、その月、その季節、その年を、
精一杯生きる彼女たちに励まされて、
さぁ、私も精一杯。

お酒がなくても、心は酔える。
出かけなくても、心の旅人。
どんな時でも、豊かな時間を過ごせますよう。
あなたも、私も。

あなたと、あなたの大切な方の、
ご健康をお祈りしています。

心に太陽 くちびるに歌
浜砂伴海 拝