コロナボケ。はたと気付けば10日。
「やば。源泉税」
直接税務署に行って、無事納付完了。
はぁ。毎月のことなのに、なんで忘れるかなぁ。
我ながらガッカリ。

が、ガッカリなのは、そんなことより、
税務署での出来事。

小柄で、ちょっとクタビレた姿のオジサン。
「税金のこと教えて欲しいんだけど!」と飛び込んできた。
まず「番号札取ってください」とたしなめられ、
やっと順番が回って来た彼は、
切々と今の自分の状況を話し始めた。

どうやら、
行ってた会社が潰れた、支払い調書無い、入院してた、引越した、etc.
泣きっ面に蜂、アブetc.状態のオジサン。
「そりゃぁ大変だ〜!」(私の心の声)
しかし受付の女性の無表情「それで?」
「あ、こりゃダメだ」(私の心の声)
「俺の還付金どうなるの!?」
「確定申告なさってないのなら還付金はありません」
「じゃぁ、どうしたらいいんだよー」

心配した通り、延々不毛なやりとり。
女性はマスク+フェイスガード。しかも声量がイマイチ。
「聞こえない!俺、あんたが言ってること何も分からない!」
オジサン半べそ。
オジサン、国保のこととか聞きたいんだな。
「区役所!区役所行きなオジサン!」(私の心の声)

その後、上司っぽい女性が出て来て、
「ここは国税だからわかりません」
「コクゼイってなんだよ、知らないよ」
再び不毛な説明後やっと、
「区役所」という単語が出る。

私は自分の用事が済んで部屋を出たけど、気になって待つ。
出て来たオジサンに
「大丈夫?」
「大丈夫じゃねぇよ」
「今すごく困ってるんだよね。でもここじゃダメだよ。
 区役所行ってみて。話聞いてくれるから。
 オジサン知りたいこと、教えてくれるから」

オジサンの伝え方は相当悪い。でも、
受付の人の対応はもっと悪い。
想像力の欠如。
オジサンは何が聞きたい(知りたい)のか。
各税金の説明なんて今いらない。
オジサンの状況察したら、必要な情報わかるはず。

まず、「困ってるんだね、ウンウン」って聞いてあげて、
「大変でしたね。でも管轄が違うから、区役所行って話してみてね。頑張ってね」
で良いではないか。1分で終わる。

事務作業かもしれないけど、事務的にやって欲しく無い。
ロボットじゃ無いのだから。
想像力あっての優しさでは無いかと思う。
(うーむ、逆?優しさあっての…)
いずれにせよ、それらあって仕事が早く済む事もあるはず。

伝え方と想像力(優しさ)について、学んだ日であった。

オジサンの背中に向かって
「区役所の場所わかる〜?」って聞いたら、
「わかるよー!」って。
頑張れオジサン。
私も頑張るから。