日も暮れて、家路を辿る私の目の前に突如現れたお婆ちゃん。
しかも歩道の真ん中にちんまり「正座」聞けば転んで頭打ったと。
救急車呼ぼうとしたら「恥ずかしいからやめて!」
ありがとうを繰り返し、私の助けを断固拒否。
でもこのままじゃ暗闇に正座のお婆ちゃん、なかなかの「妖怪」度。
すぐそこだからと、立とうとしない。
信用されてないかな、私が見てると動かないのかな。
「ゆっくり気をつけて」とその場を去った。

けど、だいぶ歩いてからやっぱり気になり引き返す。
すると、まだ3mくらいしか進んでないところにお婆ちゃん。
そしてやはり助けようとしている若夫婦と小学生くらいの男の子。
私の時と同じ様な問答。なかなか頑固。
すったもんだの挙げ句やっと、私とそのご主人とで
お婆ちゃんを抱え起こしてアパートへ。
やっとこさ歩くお婆ちゃん、男の子に小遣いあげようとして
また若夫婦とわちゃわちゃやってる隙に私は失礼した。

お婆ちゃん、お腹空いてたんじゃなかろうか。
気になり翌朝仕事行くのに1時間早く出て行ったら、居た。
昨日のあのあたりの壁にしがみ付いてた。
やはり足が痛そう。私のこと覚えてて、お礼を言われる。
車の迎え待ってると言うので、安心して別れる。

息子と喧嘩して一人で住んでると言ってたけど、
きっと息子さんかお嫁さんか誰かが迎えに来て病院行くのだろう。
と、思いたい!!
レッスンに行って話すと、徘徊かもよ?と生徒に言われる。
うーむ。。。

写真は、いずれも折れて歩道にへばり付いてた紫陽花たち。
連れて帰ってお水あげて、めでたしめでたし。
人間はそう簡単には行かないなぁ。